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【江東区立亀戸中学校にて講演会+疑似体験会開催報告】

月21日、江東区立亀戸中学校にて「音のない世界を体験しよう」と題し、デフサッカーの講演会を行いました。新型コロナウイルス感染症の拡大が終息しきらないなかではありましたが、消毒や健康観察などの感染症対策を徹底し、無事に開催することができました。レプロ東京からは7名が参加し、亀戸中学校生徒がデフサッカーを通じた聴覚障がい者への理解を深める機会のサポートを行いました。

当日のプログラムは、1校時に代表理事の伊賀﨑から中学生に向けての講演を行いました。生い立ちやデフリンピック出場、聴覚障がいの症状などについて、中学生に向けて話しました。また、講演の中では簡単な手話を覚える機会もありました。生徒たちの真剣な表情で、伊賀﨑の話に耳を傾ける姿が大変印象的でした。

校時~6校時には、各クラスと特別支援学級の生徒を交えた体験会を行いました。各校時、体験会のプログラムを行う前に耳栓を付け、外す合図があるまでは、声出し禁止のルールで行いました。

・ジェスチャーゲーム
「動物」「職業」「食べ物」「スポーツ」に関連したお題が書かれたくじを、1人1人に配布し、同じくじの人をジェスチャーのみで探し出すゲームを行いました。初めはジェスチャーをするのに恥ずかしがっている印象を受けましたが、時間が経つにつれ男女関係なく積極的にジェスチャーを行い、仲間を探していました。

・6人対3人のボール回し
ジェスチャーゲームのくじを基に、チームを作りました。1グループ9人の4グループを作り、各グループでボール回しを行いました。6人が決められた範囲の中でボールを回し、残りの3人が鬼となりボールを奪いに行きました。鬼の誰かがパスを奪う、またはボールを持っている人にタッチすると鬼が交替します。生徒たちは、声を出すことができない中、鬼が協力してボールを奪う難しさを感じていました。

・デフサッカー
最後にグループ同士で、メインイベントのデフサッカーを行いました。体育の授業で行うサッカーとは異なり、音が全くない状態でのサッカーです。審判の笛も聞こえないため、本来のデフサッカーと同じように旗を使用して、合図を出しました。生徒たちは、普段とは異なるサッカーの形式に戸惑う場面も見られましたが、楽しそうにボールを追いかけ、ゴールを決めた場面では喜びを分かち合っていました。

体験の間には、「ありがとう」、「おはようございます」、「拍手」など日常生活で使用する簡単な手話を学ぶ時間を設けました。特に「拍手」の手話は、デフサッカーでゴールを決めた生徒に対し、みんなが使って喜びあう姿が多く見られ、生徒たちは短い体験会の中で積極的に手話を使っていました。

以下、生徒たちの感想、アンケートの集計結果です。

・ジェスチャーでどう相手に伝えるか考えた、表現が難しかった。
・ジェスチャーだけでは考えを伝えきれなかった。
・音が聞こえないとぶつかりそうになった。
・新鮮で楽しかったが、その分耳が聞こえない人の大変さを実感した。
・デフサッカーで自分にパスが来てることに気づかずにぶつかってしまった。
・文字での説明があったので耳が聞こえない人と同じ状況で説明を聞けて、普段の生活をどうしているのか分かった。
・ずっと周りを見てないといけないから大変だけど、それがおもしろさになった。

フィードバック:

この他にも多くの感想をいただきました。また、改善点も挙げていただきました。多くの意見を踏まえて、今後よりよい体験会が開催できるよう、レプロ東京も工夫をしていきます。亀戸中学校2年生のみなさん、素敵なご意見をありがとうございました!

亀戸中学校での講演会は、昨年に引き続き2回目でした。中学生にとっては、日常生活で聴覚障がい者と出会う機会は少ないかもしれません。しかし、亀戸中学校の生徒は、熱心に私たちの話に耳を傾け、聴覚障がい者への理解を深めようとしてくれました。その姿勢は、体験会を受けているときの私たちへの眼差しだけではなく、アンケートでの感想や改善点からも伝わってきました。今回の体験会で、1人1人が感じたことを大切にし、今後の生活でぜひ役立ててほしいと思います。

熱心に話に耳を傾ける中学生の姿を見て、レプロ東京としても、聴覚障がい者に対する理解を、これまで以上に発信しなければならないと感じた機会でした。そのための伝え方、発信の方法はより考えなければならない点であると思います。1人でも多くの人に届けるために、今後も努力していきたいと思います。

改めて、亀戸中学校の先生方、2年生のみなさん、ありがとうございました。

PARTNER

一般社団法人 日本身体運動科学研究所
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障がい者サッカー JFA グラスルーツ推進 賛同パートナー
社会課題への取り組み JFA グラスルーツ推進 賛同パートナー