1月27日、江戸川臨海球技場において昨年度都リーグ4部で同ブロックだったFuerteTokyo様、レプロ東京の聴者メンバーを対象にデフサッカー疑似体験会を実施いたしました。
今回のファシリテーターはデフメンバーの江島が務めました。
まず、以下2つのテーマについてグループディスカッションをしていただきました。
「聞こえにくくなると、プレーにどのような変化があるのか」
「聞こえにくくなった時どうすれば上手く対応できるのか」
「聞こえにくくなると、プレーにどのような変化があるのか」
・後ろからの足音が分からなくなる
・声によるコーチングが通じなくなる
・パスを出すタイミングが分からなくなる 等
「聞こえにくくなった時どうすれば上手く対応できるのか」
・体を触る
・あらかじめ戦術を確認する
・サインプレー
・ジェスチャーをフル活用 等
ここから音のない状況を実際に体験していただく為に耳栓を着用していただきました。(※体験中は声出し禁止)
セッション1は鬼ごっこ。2人1組の鬼を2組以上置き、フリーの人は鬼にタッチされたら鬼と手を繋ぎ、フリーの人を追うというごくシンプルなルールです。
誰しもが幼少時から馴染みのあるゲームですが、音がない状況だと勝手が違う模様で最初は戸惑っている様子が見受けられました。
しかし、時間が経てば経つほどジェスチャーやアイコンタクトの数が増え、それに伴い鬼同士の連携が上手く取れるようになり、3回目になる頃には3分も立たない内にフリーの人がゼロになりました。
音がない状況に多少慣れてきたところで、セッション2に入りました。
セッション2はカバーリングゲーム。鬼はマーカーの上に立っていない選手を狙ってタッチするというゲームです。フリーの選手同士が音のない状況の中で如何に視覚的なコミュニケーションを図って鬼から逃げる事ができるか、というのがこのセッションの狙いです。
セッション3はミニゲームと伝言ゲーム。メンバーを3チームに分け、2チームがゲーム、1チームが伝言ゲームにトライしていただきました。
ゴールを決めたらハイタッチ。ハイタッチも一つの立派なコミュニケーションです。
伝言ゲームはジェスチャーのみ or 口パクのみで行いました。
音がシャットアウトされている状況の下、口の動きのみで読み取る難しさは想像以上だった模様です。
こちらはジェスチャーのみの伝言ゲーム。
お題はドラえもんで、タケコプターの様子をジェスチャーで表しているところです。
しかし、中々思うように伝わらず、、、
といった状況が最後まで続いたのですが、なんと最後の人が答えを当ててしまうという奇跡が起きてしまいました!!
皆で一緒に手をヒラヒラ!!(拍手の手話)
以上3セッション、約90分間音のない状況の下、デフサッカー疑似体験をしていただきました。
最後に以下についてグループで意見をまとめていただきました。
「疑似体験をしてみてどうでしたか」
「疑似体験前に話し合ったとおり聞こえにくくなった時の対応ができていたか」
「疑似体験をしてみてどうでしたか」
・受け取る側の聞く意識が大切
・ボディランゲージの表情が大事
・聞こえる事はとても有難い事だと感じた
・伝わったことを伝えるのも大事 等
「疑似体験前に話し合ったとおり聞こえにくくなった時の対応ができていたか」
・首を振り、アイコンタクトが増やした事でイメージの共有が出来た
・ ジェスチャーをフルに活用して意思疎通を図る事ができた 等
上記の発表を受け、デフメンバーの林選手にプレーにおいて聞こえない事を補う為にどのような事を特に意識しているか?について聞いたところ、
・2秒に1回、周りを見る
・周りを見て味方と敵の位置をイメージする
の2点を話していただきました。
最後にファシリテーターが全体のまとめとして以下の内容をお話して疑似体験会を終えました。
・様々なシーン(外国人やデフとのコミュニケーション等)において視覚的な工夫を凝らしたコミュニケーションが大いに活用できる
・「伝えたい」「相手が伝えようとしている事を知りたい」この二つの強い気持ちがコミュニケーションにおいて大事
以上でレポートは終わりになります。
参加していただきましたFuerteTokyoの皆さま、ありがとうございました!
レプロ東京は共生社会の実現に向けて、今後も継続してデフサッカー疑似体験会を実施していきます!
●デフサッカー疑似体験会のアンケート集計結果
(※感想コメントは原文のまま)