「ろうを生きる難聴を生きる」の取材において実施された「レプロ東京に参加した動機」に関するヒアリングの内容になります。今回は日替わりで四人の想いを紹介いたします。
レプロ東京に所属している聴者の選手がどういう想いを持って参加しているのか、放送では触れられなかった部分を皆様に知っていただけたらと思います。またレプロ東京に興味を持っていただいている方々にとっても参考になるかと思います。
是非ご一読下さい!
【林主将】
聴者の選手は、どういう動機で参加しているのか。
(レプロ東京のフィロソフィーにも記載されていると思うのですが、「共生」という点を踏まえてお答えいただけると幸いです。)
①サッカー選手として
サッカー人生全てを懸けて挑戦出来るチームだと感じたから。
当時のチームでのレギュラー獲得に限界を感じていたし、若い世代の選手とレギュラー争いをしたとして、(仮にどんどん勝ち上がったとして)その後のビジョンが見えなかった。
レプロ東京であれば競技面でも社会人サッカー経験の長い自分は役に立てる。
自分が試合に出てチームが勝つ。そしてその過程(観る人々に感動を与える)とその先にあるビジョン(共生社会の実現)についてもとてもわくわくしてイメージすることが出来た。
②人として
ひとりの人間として成長出来るチームだと確信したから。
試合に体験参加した時に衝撃を受けた。
声と耳の意思伝達手段が断たれているので、聴者とのサッカーに比べて、より深いコミュニケーション(ジェスチャー、アイコンタクト等)や、味方の考えてることをより丁寧に想像してプレーする必要性を感じた。
同時に、例えば足下でボールをもらう動作を見せて、裏のスペースでボールを受ける。といったようなより明確な意思疎通を必要とするパス交換が成功した時などに、聴者とのサッカーの何倍もの快感があった。
単純にとても楽しかったし、サッカーの新しい魅力(もしくは本来の魅力)に気付かせてくれた。
ろう者と一緒に試合や練習をしていくことによって、相手の立場に立って物事を考える習慣や自分の思いが伝わるように表現するといったコミュニケーションスキルが育まれると確信している。
以上になります。
次回は副主将の長友選手です!(10月10日更新予定)